去年の12月に四尾連湖にキャンプに行ってきた。
その日の気分でキャンプ場を決めたい私にとって電話予約が必要なキャンプ場はあまり好きではないのだが、ここは本当に静かでのんびりと出来るキャンプ場なのでお気に入りのキャンプ場の一つなのだ。
山奥の込み入った小さな湖なので車の往来もなく冬になるとキャンプ客もそれ程来ない。
そう、ゆるキャン△が始まるまでは…
地獄の四尾連湖キャンプ
四尾連湖と言えばゆるキャン△
最初に断っておくが私はゆるキャン△が嫌いなわけではない。むしろ好きだ。漫画も全巻揃えてある。アニメ化が決まった時も嬉しかったし結構楽しんで観ていた。
しかし、アニメの影響力を舐めていた。
全国放送されることにより全国のアニメファンに知れ渡りそれまで「キャンプ?なにそれ?美味しいの?」と全く無関心だった輩が週末に魑魅魍魎の如く押し寄せてくる事になるとは思いもしなかった(暴言
しかし平日キャンパーの私に隙はないのだ!!
なのでサクッと前日に予約の電話を入れておいた。
荷物をバイクに積み込み下道でトコトコと走りお昼前に到着!
四尾連湖水明荘に到着!
キャンプ場に到着して受付を済ませて1輪車に荷物を積み込む。
これでえっちらおっちら対岸まで5分程運んでいく。
紅葉は終わってしまったが落ち葉を踏みながら歩くのも心地良い。
家族連れが1組いただけで他は誰もおらずとても静か。
林間サイトにテントをサクッと組み立ててお腹も空いてきた。
さて、あれでもしますかな。
やー、だってしまりんが美味しそうに食べてたから気になるじゃん?
ホットサンドメーカーは実家で不動在庫になっていたのを拝借して来た。
作中では肉まん挟んでたけど普通にパンにする。
これを挟んで交互に焼く。
お味の方は…
うん、まあまあかな…
卵の味付けちゃんとしなかったのでなんか素材の素朴な味がした。
次に生かそう…
お昼を食べてまったりのんびりしていたがそろそろお風呂と夕飯の買い出しに行くことにする。
このキャンプ場はお風呂はバンガロー利用でないと使えない。
最寄り(17km)の温泉であるみたまの湯の割引券を購入していざ行かん!
荷物を降ろしたDUKEの軽いこと早いこと。
楽しいぃぃぃぃーーーー!!!
ここの露天風呂は富士山が見えて最高に綺麗なのだ。
すっきりさっぱりしたのでセルバでお買い物。
そしてキャンプ場に戻ってきたら2組増えてる!?
そしてバンガローに宿泊している騒がしい若者達…
まあ夜になったら静かになる筈。
この後は雨が降る予報だったので早めに夕飯を済ませよう。
キャンプ場で料理って色々手間なので今回は家で仕込んでおいた。
あとはこれにめんつゆかけて弱火で煮れば完成。
ビールと相まって美味し美味し!!
あとは焚き火でもしてまったりと過ごしてました。
焚き火も終わりかけた頃雨が強く降り始めて来たのでテントに戻って休む。
結構降っていたがタープも張っていたので浸水の心配もないだろう。
雨音で周りの音もかき消されてとても良い気持ちの中眠りについた。
地獄の始まり
…も束の間、激しい腹痛が襲ってくる。
この感覚、食中毒か!?
この日は12月には珍しく気温が20℃弱まで上がった日だった。
前日に仕込みをした豚バラと白菜のミルフィーユは保冷剤などで冷やしておらず痛んでしまった様子。
加熱処理をすれば大丈夫だろうとか呑気な事を考えていた私を殴りたい!!
とにかくこのままで非常にまずいので降りしきる雨の中ふらふらになりながらトイレを目指す。
そしてここのトイレ、汲み取り式 なのである。
だがこの際四の五の言ってられない!個室が狭いため便器に座り扉を閉めひたすらにただこの痛みが去ってくれることを願いながら苦しんでいると足元にカマドウマが…
※カマドウマを知らない人はそのままの方が幸せだ。
ゴキ以上に苦手だが嫌悪感より苦しみが勝る。
とにかく痛い。しかしこの苦しみが去る事もない。冷や汗もだらだらで夜は流石に寒くカマドウマも一緒だ。
唯一の救いは吐き気が余りない事だがそれでも苦しいことには変わりない。
こんな状態で次の日撤収してバイク乗って家まで帰れるの?ってか救急車呼んだ方が良くない?
しかしこの時の私は深夜山奥に救急車を呼びキャンプ場の皆をサイレンで叩き起こし食中毒で運ばれたなんて事になったらもうこのキャンプ場は来れないという事に危機感と羞恥心を感じていた。
そしてそんな事を考えている時点でまだ余裕はある。
途中雨が上がった後の霧と星空が四尾連湖をとても幻想的にしていたが
当然それどころではない!
結局トイレとテントを何往復かしてやり過ごした。
そして次の日の朝、
今度は吐き気が……おえぇぇぇぇ…
しばらくトイレに行き戻しつつふらふらしながらテントまで戻り撤収作業をしトイレに行きの繰り返し…
なんとか全てを片付け終わり対岸にある一輪車を取りに行きやっぱりトイレに行きつつバイクに荷物を組み付ける。
息絶え絶えに病院へ
最寄りの病院を探し吐き気がかなり治ったので出発。
なんとか病院に着き問診票に記入をして椅子に座ってただひたすらに苦しみながら待つ。
途中私の具合の悪さを察した看護師さんがベッドで寝かせてくれてとても助かった。
1時間程待ち先生に病状を説明する。
「一応血液検査して細菌性でないか確認するね。あと点滴しておくから。ちなみに住所が東京だけど今日まさか帰るつもり?」
「…帰りたい…です…」
「医者としては勧められないなぁ。」
ひええぇ、明日仕事なんですよぉ〜。
とりあえず言葉を濁して誤魔化すことにする。
点滴をしてくれた看護師さんが結構喋る人で、キャンプ流行ってるよね〜、ゆるキャン△だっけ?何処行ったの?本栖?四尾連?なんて会話をしていたが
何でもいいから点滴はよ!!
点滴が終わって幾分か持ち直し血液検査の結果も出たので先生に説明してもらう。
「とりあえず炎症反応は治ってるから細菌性ではないみたいだね。ところでまだ帰るつもりなの?」
「…はぃ…」
「そうか…もういい大人だから私もこれ以上は言わない事にするよ。」
すみませぬ…
でも先生めっちゃ優しくて、もし症状悪くなったらこの血液検査の結果持って最寄りの病院を受診しなさい。点滴の薬も何使ったか書いておいたから。なんて気遣いされたら泣きそうになってしまう。
なんとか帰宅
後はお腹の調子と体力に最大限注意を払いつつポカリと菓子パンを少しずつ摂取して何とか家まで帰った。
キャンプしてここまで酷い目にあったことはなかった。
だが敢えて言おう!!
キャンプは良いぞ!!